富士山・五合目周辺 雪上訓練03.12/20、21


12月20日(土)午後2時馬返し発で山小屋隊出発30分歩いて衣類調整休憩です。

その後3回休憩して、休憩毎にピッケルの持ち方、二点支持の歩行、レストステップ、台風姿勢などの基本的な歩行技術を確認しながら登りました。

午後五時に佐藤小屋着、80人のお客さんでストーブのまわりはにぎやかです。

リーダーのM氏は一人テント隊を迎えるべく下山、途中で見た河口湖方面の夜景です。ところがこの後中央線が貨物列車のトラブルで止まってしまい、M氏は車で高尾までメンバーを迎えに行ったそうです。

12月21日(日)朝5時30分馬返し発でテント隊が登って来ました。8時30分、テント隊と山小屋隊と小屋の主の佐藤さん(後列左)と佐藤の奥さん(前列中央)が佐藤小屋の前で勢ぞろい。

五合目近辺はたくさん人がの雪上訓練をしていました。

さっそく我々も訓練開始です。まずはキックステップから。

膝を支点になるべく一発で蹴りこみます。トラバースは靴のサイドで、下りはかかとで雪を切ります。

アイゼンをつけての歩行練習をくりかえし行いました。フラットフッティング、二本の線路を歩くつもりで、行きたい方の側の足から踏み出して方向転換。

南アルプスの見えるコミタケナガシに移動して滑落停止の練習をすることにしました。右奥に北アルプスも見えました(写真には写らないですね)。

オーソドックスな滑落停止練習。

前向きに倒れた場合の練習。

あお向けに倒れた場合の練習。

あお向けから体制を反転している所です。

雪が少ないので滑落停止は早々に終わりにしました。凍っているところをみつけてフロントポインティングの練習をして、そのすぐ近くにある小さなボルダ-(右の写真)で「アイゼン手袋での岩登り技術」のポイント確認をしました。

午後一時に訓練終了、山中湖を見ながら佐藤小屋に戻りました。
筆者は富士山で雪上訓練を始めて20年になります。始めの頃は12月の第一週、それからだんだん時期を遅らせて雪を求めましたが12月の第三週でもむずかしい温暖化の時代になりました。

来期は思い切って別の方向性を考えようと思います。この時期に二千メートル以上の森林限界を超える山に行ってピッケルとアイゼンを使った歩行技術の確認をすることは重要ですが、それを富士山五合目でない所に求めようということです。

それに伴い、11月末の歩荷訓練や12月のハイグレードハイキングなどで雪山準備の体作りをもっと意識して行うことにしなければなりません。年末年始の雪山登山では、初日(入山日)に適当な雪の斜面を見つけて雪上歩行技術の確認と練習を行うようにすることが脱富士山の方法となりそうです。