卓球、守備練習の例三つ(松浦考案)


つっつき戦
①卓球台数台に4人(又は3人)ずつ配置、一人は主審、一人は副審、残り二人が試合をする。
②サーブは二本交代、下回転、又は横回転のカットサーブのみ(ドライブサーブは不可)
③試合中にぜったいにドライブボールを打ってはならない。
④ストップウォッチで計り一斉に試合開始、一斉に試合終了、ポイントを多く取っているものが勝ち。
⑤勝者は主審に回り敗者は副審になる。主審だった者は右の台に移動し次の試合をする。
⑥副審だった者は左の台に移動し試合し次の試合をする。
*4台あれば16人が練習出来る。工夫次第で20人くらいまでは練習が可能。試合をダブルスにしたり、ダブルスのフットワークを右回転か左回転のみに限定するなどのバリエーションがある。練習の最後に、つっつきしか使えないという限定をとって攻撃して良いことにする。さらに時々、一方の選手だけ攻撃して良いことにすると、攻撃しなくても勝つことが出来ることが多々あって、防御の重要性がよくわかる。


オールドライブ&オールショート
①卓球台1台のみ使用する。
②コーチと、ドライブを打つ選手とそのドライブをショートで受ける選手が台につく。
③残りの生徒は1人2つボールを持って1列に並ぶ。
④コーチは並んだ生徒からボールを2個受けけ取り、長めのカットサーブをコートに入れる。
⑤ボールを2個手渡した生徒は列から離れて、玉拾いに回り、2個ボールを拾って、列の後ろに並ぶ。
⑥ドライブを打つ選手がドライブで返す。ショートで受ける選手は絶対に下がらないで、ショートで返す。ショートで返ったボールを、ドライブを打つ選手はドライブで打ち返す。そのドライブをまた下がらないでショートで返す。
⑦失敗したら、コーチは台についた選手に玉拾いの時間を与えずに、次の長めのカットサーブをコートに入れて⑥のことを続けさせる。
⑧1列に並んだ玉拾いの生徒が1周ないし2周したら、次のドライブを打つ選手とショートで返す選手に変える。
*ショートでなくて、カットで返す。ショートでなくてロビングで返す、飛びついてドライブを打たせるなど、様々なバリエーションが考えられる。

オールサーブ
①卓球台に2名(AとB)つく。Aがサーブを出したら、Bはサーブレシーブしないでボールを両手でキャッチ。
②今度はBがキャッチしたボールを使ってサーブをする。Aはサーブレシーブしないで両手でキャッチ。
*①でBがキャッチしないでサーブレシーブして、Aはキャッチして、同じサーブを連続して出せばサーブレシーブの練習も出来る。

<附録>超初心者がドライブロングのラリーが出来るようになるのを目指して(右利きの場合)
①「卓球部」は、どちらかと言うと、‘勉強は得意だけれど運動能力はそれほどでもない’タイプの生徒が集まる、「位置」にあります(参考記事はこちら)。そういう生徒達が、卓球の醍醐味である、ドライブロングのラリーが出来るようになることをいつも願っていました。放っておけば、卓球台に正対して、膝を曲げずに棒立ちし、ぶらぶらと手を振りながら、ボールを打つ面を上に向けて、下回転のボールを打っているだけになります(概して、なぜか?上手なラリーの真似をする感覚は持たない)。
②卓球台の左のサイドラインよりさらに左側で、ネットより1メートルぐらい離れて、左足が前、右足が後ろの横向きで、サイドラインに腹をつけた状態で、立たせます。
③膝の曲げを教えるために、ジャンプさせて着地した状態で停止させて、膝が曲がった姿勢を作らせます。
④コーチは生徒から50cmくらい離れ、卓球台のエンドラインに右腰を付けて立ちます。ボール垂直方向、真上から台に落とします。落とすボールの高さは、ボールが台の上で跳ねて上がり、生徒の目の30センチ前で頂点に達する(デッドポイントになる)高さです。
⑤ラケットを肩の高さにかまえさせ。腰を右にひねってバックスイングをして、ネットを越えるようにラケットを振って、ボールを打たせます。
⑥ボールを100個ほど用意し、⑤の打ち方で100打球ほど打たせて、正しいフォームを覚えさせるようにします。